IT戦略コンサルタントとの座談会

現在某大手ファームでIT戦略コンサルタントをされている原さん(仮名)と、彼の転職をお手伝いさせて頂いた弊社のキャリアコンサル達が、転職時や転職後のこと、IT戦略コンサルとしての仕事などについてざっくばらんにお話をさせて頂きました。

~原さん(仮名)プロファイル~

年齢:31歳
学歴:有名国立理科系大学院卒
職歴:外資系メーカーSEを経て、2002年
"IT戦略コンサルタント"として某大手ファームに中途入社

入社後の近況報告

movin:

どうもこんばんは、原さん、お疲れのところ御足労頂きまして有難うございます。

原さん(仮名):

こんばんは、ムービンさん、どうもご無沙汰しております。
その節は大変お世話になりました。

movin:

いえいえ、こちらこそです。
改めまして、この度はA社へのご転職成功、本当におめでとうございました。
また先日は「転職成功体験談」をご投稿いただきまして、どうも有難うございました。
早いものでご入社されてからもう半年経つんですよね。

原さん(仮名):

そうですね。お蔭様で立ち上がりは順調だと思います。
メールでも少しお伝えしましたが、先月は早速セミナーでスピーカーやってきましたよ。

movin:

早速ご活躍のようで何よりですね。
どんなことをお話されてきたのですか?

原さん(仮名):

テーマは『あるべきソフトウェア/プラットフォームアーキテクチャ標準』というもので、1時間ほどお話させて頂きました。
実はセミナー2日前になって上司に「お前行って喋ってこい」といきなり言われて、慌てて資料作って・・・。

movin:

そうだったのですか、それはそれは大変でしたね。

原さん(仮名):

でもまあお蔭様で、その後「もう少し話を聞かせてくれ」ということで何社さんかとリレーションを築くことが出来ましたよ。

movin:

なるほど、ご入社早々営業活動をされ、早速見込みクライアントを抱えることが出来たというわけですか。さすがですね。

原さん(仮名):

自分自身がお客さん先に伺って、お客さんが本当に必要としていることを考えてコンサルティングサービスを提供する、つまり「受注~出荷まで全てに携わる」ということを望んでの今回の転職でしたので、早速それを実現出来る機会に恵まれて嬉しいですね。

入社後の初アサイン仕事

movin:

それでは、原さんにはこれから
 ●今携っておられるプロジェクト
 ●IT戦略コンサルタントとしての仕事概要
 ●今いらっしゃるファームや所属部門(IT戦略コンサル部署)の魅力
 ●ご自身の転職活動を振り返って思われること
・・・等々について伺わせて頂こうと思います。

では、まずは「今携わっていらっしゃるプロジェクト」について、差し支えない範囲でお教え下さい。

原さん(仮名):

はい。まず、今自分が携わっているのは、お客様が2社・3つの案件になります。
お客様というのは、ある大手企業様と、同社から数年前に機能分化した情報子会社様です。

案件に関してひとつご説明しますと、後者の情報子会社様では今、親会社の方で非常に大きなシステムの総リプレイスの話が持ち上がっており、そのためのSIを担当することになりました。

しかしながら如何せん情報子会社の弱みで、『自分たちが何をすればその総リプレイスのためのSIができるかが分からない』という状況にあり、そこで『何をしたらいいのか教えて欲しい』というコンサルティング依頼を頂きました。

movin:

早速ハイレベルなお仕事を手掛けていらっしゃるようですね。
そのプロジェクトにはどのくらいの期間がかけられる予定なのでしょうか?

原さん(仮名):

プロジェクト期間は3ヶ月間の予定で、おおむね完了しました。
『こういうグランドデザインで、システム化対象領域を明確にしましょう』とか、『こういうプロジェクト体制でやりましょう』とか、あとは『他社のSIerさんや各ベンダーさんの有効な活用方法』とか、その辺りのことを煮詰めてきました。

movin:

なるほど

原さん(仮名):

そうそう、あとは、これはお客様にとっては当然大きな投資案件になりますので、『投資はどこの部門・部分がどういう按配で負担するのが良いのか』といったようなこともかなり議論になってますね。

movin:

そうなのですか、そういう話っていうのはかなり社内政治的な駆け引きなんかがありそうで複雑なのではと思いますが…。

原さん(仮名):

仰る通りで、私一人でこういった話全てに対応するのはとてもじゃないですけど出来ません。ただ、そういう時にウチの会社のメリットを大きく感じますね。

様々な分野のプロとの協業体制

原さん(仮名):

つまり、自分で対応しきれない領域に関しては、必ずその道のプロ・専門家が社内に沢山いるんでとても頼りになるんですよ。

movin:

なるほど、それは心強いですよね。
もちろん御社ですとITコンサルタントとして著名な方は何人もいらっしゃいますよね?

原さん(仮名):

そうです、"ITコンサルタントの20年生"、つまりITを20年間に渡って見続けている人なんかもいます。
私から言わせると、80年台初頭から特定の業界に特化してずーっとコンサルティング業を営んできた人って、いわばその業界を定点観測してきたようなものだと思うんですよね。

ITの乱脈投資前・投資後の20年間くらいに渡る変化を直に見ているので、最新ITに関する細かい知識がなくてもこれからITがどう変わるかを見通せて、またそのITがどういう効果をもたらすのかということを見通せる力を持ってる。

movin:

そういった方々と一緒に仕事ができると、学べるものは非常に大きそうですね。

原さん(仮名):

本当に毎日がすごく刺激的ですね。お客さんに『お宅のリサーチ力を持って、これから10年後のITがどう変わるのか教えてくれ』っなんて言われると自分はお手上げなんですが、そういった方は提言できてしまうんですよ。

そうそう、その他にも自分のこれまでの職歴の中ではお会いしたことの無いような専門家が沢山いますね。1つには「公認会計士」。

movin:

原さんがいらっしゃる「IT戦略・ITマネジメントコンサルティング」部門の中にもそういう方がいらっしゃるのですか!?

原さん(仮名):

ええ。同じ(ITコンサル)部門の同じ(IT戦略)部署に一人いますよ、となりの席に(笑)

あとは例えば、「流通一筋20年の業界・業務スペシャリスト」なんかもいたりします。
そういうプロがいて、仕事上で接点を持てるっていうのが面白いですし非常に勉強になります。

movin:

それは刺激的ですね!

原さん(仮名):

本当にそうなんですよ。
私のように技術一辺倒ではなくて、『システムをお金の面から分析するとどうなるのか』とか『そもそも流通とはどうあるべきか』とか、そういうお客様の抱える本質的な問題点やニーズにきちんと応えるためのコンサルティングができる人達が周りに揃っているというのは本当に心強いですし勉強になります。

高いレベルでお互いの専門性を活かし合えて、お客様にも本当に満足のいくコンサルティ
ングサービスを提供できる環境にいるというのは実に快適です。

movin:

そのようなビジネスエキスパートの方々の他には、どのような専門家がいらっしゃったりするのでしょうか?
確か御社には技術力の高い人材がとても多いと聞いておりますが…。

原さん(仮名):

そうですね、高い技術力を持った人はたくさんおりますね。でも、何と言いますか、「作る技術」じゃなくて「使う技術」が非常に高いと思います

movin:

「使う技術」ですか??

原さん(仮名):

ええ。技術を使う上で大事なことは、技術とそれを選定する眼を持つことでして、このあたりを専門としてひたすらR&D(技術開発・リサーチ)をしている部隊がいるんです。

技術を上手く使うためには、まず何よりも製品のことをきちんと知っていないといけないです。
彼等は、製品もしくは世の中にある情報技術を見極めるための研鑚・研究を日々積んでいて、『今最新の流行は何なのか』も知っているし、『結局のところ技術とは何か』ということも分かってますし、『こういう技術を使いたければこういうところに注意すれば効果を発揮できますよ』っていうコンサルティング経験も積んでいます。

そしてITコンサルタントである私たちに、『お客さんのところに行ったらこういう事に気を付けなさいよ』ということを裏から入れ知恵してくれるんです。
それが非常に助かりますね。
自分はやはり限られた狭い分野しか知らなかったので、もの凄くいい勉強になります。
明らかに裾野が広がりますね。

IT戦略コンサルタントの仕事とは

movin:

原さんのいらっしゃるITコンサル部門は現在どのくらいの規模なのですか?

原さん(仮名):

えーと、今はコンサルタントのみで70名を越すくらい、間接業務を担当していらっしゃる方々を入れると大体90名程の規模です。

このITコンサル部門はさらに3つの部に分かれてまして、今私が所属しているところはその中のひとつである「IT戦略コンサルティング」部署です。
当グループの主テーマを一言で言うと『IT戦略立案に関するコンサルティング』です。
企業がITを活用してその事業を拡大していく為には、経営戦略や事業戦略とIT戦略を密接に関連させることが重要なのですが、実際の企業さんではこれがなかなか実現できてきない。
私はIT戦略の持つ機能のうち最も重要なことは、複数のIT施策間で『ヒト・モノ・カネ・情報資産』の投資に関する優先順位付けを行って、その企業にとって最も意味のあるところに効果的かつ効率的な投資行うことにあると思っています。

この優先順位付けのご支援が主業務のひとつですが、その他、その投資コストの配賦をどうするか、そのためにはそもそもどういうIT組織であるべきか、親会社のIT戦略推進室と開発主管である情報子会社はどういう役割分担・権限・責務を負うべきか、既存の社内ITインフラについて今後その方向性をどうすべきか等についてもご支援させていただいています。

movin:

なるほど。
原さんのような方と会計士バックグラウンドのあるような方がチームを組めたりすれば、これまでにないような新しい形のITコンサルティングを創り出せそうですね。

原さん(仮名):

ええ、お陰様で本当にそうだと思います。
今私が担当しているのがちょうど、この部門でこれまでに誰も受けられていなかったテーマなんです。

大企業様というのは概して、あっちこっちにシステムが乱立している状態で、全社横断的に標準的なシステムのフレームワークとかアーキテクチャーが無かったりして、みんなシステムの部門利益に走ってしまいがちだということが往々にしてあります。
その結果、企業としてどういうシステムがどういう設計で動いているのかということがきちんと管理できてない、誰も分かっていないということが起こってしまいます。

movin:

なるほど、そういうものなんですね。

原さん(仮名):

『だから、今世の中はオブジェクト指向オブジェクト指向って騒いでるし、開発・実行環境のフレームワークとして全社共通のフレームワークを作りたい。そのためには何をしないといけないのか教えて欲しい……』
…というようなニーズに応えるための「ソフトウェア及びプラットフォームに関するコンサルティング」というのがスタートしたところなんです。

これまでウチではそのような依頼を完全には受けきれていなかったので、それに対するコンサルティングも自分達のサービスメニューに取り入れてやってみよう、ってことで、私の方に白羽の矢が立った次第です。

movin:

それはそれは、早速戦力として認めてもらえる良いチャンスですね。
ところで、いわゆる「経営コンサルタント」であるとか「戦略コンサルタント」と呼ばれるようなエキスパートと協働することってございますか?

原さん(仮名):

もちろんあります、仕事上での関係は非常に強いです。
私たちのITコンサル部門、とりわけIT戦略部署のプライマリーミッションは、あくまでも情報戦略の観点から付加価値を出すことです。
お客さんからは『情報戦略を考えてください』って依頼を頂くのですが、情報戦略というのはやはりその企業の経営方針とか経営戦略があってこそのものですので、『そういうことも一緒に考えて欲しい』っていう話に往々にしてなりますね。

movin:

なるほど。

原さん(仮名):

そういう場合、まだまだ私の手に余るので、経営コンサルティング専門の方にお任せします。それはまずはそっちできちんと考えてもらった方がいいですよ、と。
今お手伝いさせて頂いているあるお客さんがまさにそういう状況です。

最初の頃お客さんに『IT戦略を考えて欲しい、とりあえず叩き台として何か社内で議論するための取っ掛かりが欲しいので作って欲しい』と言われたんですね。
『IT戦略を考えるのはいいとしましても、御社の経営方針や戦略はどうなっているのでしょうか?』と伺ったところ、『ウチの方針は、「21世紀の●●業界のリーディングカンパニーになること」です。』とのお応えと説明資料を頂いたのですよ。
でもちょっと待って下さい、それって経営方針とか戦略とかではなく"スローガン"じゃないですか!と。(苦笑)

movin:

それはコンサルが絶対必要ですね(苦笑)

原さん(仮名):

『これでは具体的な戦略と言えないですし、現場にまで必ず届いて実効が期待できる施策とは言えません』と申し上げたところ、『それではそういうことも込みで一緒に考えて欲しい』と。
『でしたら、そのようなことを得意とする連中が居ますので、そちらに任せます』
…ということなったわけです。

転職活動時の思い出(笑い!?)話

原さん(仮名):

ウチでの選考では、全部で4回もの面接がありましたね。
1回目が人事面接。2回目が現場面接。3回目がパートナー面接。
4回目が再度人事との意思確認面接。

ところで、2回目の現場面接の時に出てきたのが「Y氏」という者でして、シニアマネジャークラスの人間でした。
入社してから聞いた話なのですが、どうもこの人は「落としのY」と呼ばれているそうで、『面接でYに当たったら不幸と思え!』っていうくらいどんどん候補者を落とす人だということでした(笑)

movin:

なんと、まあ!!

原さん(仮名):

あとで直接話を聞いたらですね、自分でこう言うのも気が引けるんですけど、『面白い奴がいたから、あいつは是非ともウチに欲しい』って思ってくれていたそうです。

movin:

私もその方の抱かれたご感想良く分かりますよ。
もちろん入念な事前準備があってこそですが、本番では変に飾ることなく自分の想いを自分の言葉で熱くかつ論理的に分かりやすく語れる人って魅力的ですよ。
原さんはまさにそういうタイプでいらしたので。

ちなみにその方ってどんな方なのですか?

原さん(仮名):

なんと"コンサルティング一筋30年以上"という大ベテランです。
もうとにかく顔が広いんですよ、あの方は。
必要とあらば某大手メーカー様の役員様だとかがすぐに出て来ますし。
カリスマ性があるというか、何か他人とは違う独特のものを持っているんですよね。

movin:

なるほど。コンサルタントの鏡のような方でしょうね。

原さん(仮名):

話が逸れてしまいましたが、そのY氏と面接したのが2回目。
で、3回目に今の部門担当パートナーのX氏がインタビュアーでした。
そしてこのX氏が、また更に落とす人らしくて、私は不幸にして(?)落とす名人2人と面接してしまったということでした(笑)

movin:

選考プロセス上での感触も結果もオーライだったから良かったですが、実は社内の方々から見たら"地獄の選考"だったというわけですね(苦笑)

原さん(仮名):

『その二人の面接を通った奴が来るらしい』ってことで、部内でも大分ニュースになったみたいですね(笑)
月に1人か2人増えるか増えないかという70名程度の所帯ですので。
私が入社する前に、私以外の方は皆私のことをご存知だったそうです。

movin:

それは嬉しい話じゃないですか!(笑)

原さん(仮名):

こんなに歓迎してくれる組織って、大手になればほとんどないでしょうからね(笑)

要はキャリア採用に慣れていないところなので、本当に至れり尽せりなんですよね。
入社したばかりの慣れない頃は『何か困っていることはないか』とか『何か分からないところは無いか』とか、周りの方々が非常に良く面倒をみてくれるので助かりましたよ。

movin:

入社半年後の今はどんな感じなのでしょう?

原さん(仮名):

職場全体に横溢している雰囲気として『個人商店』主義が貫かれています。
個々のタレントや判断でもって営業も、生産・出荷も、出荷後のフォローもやっている。これが私のスタイルにあっていて非常に快適です。
個々のとんがったタレントが結合した結果として組織としての総合力が発揮されていて、組織に人がぶらさがっているのではなく、人が組織をつくっていることを実感できる職場です。

movin:

なるほど、適度な放任主義のようですね。
きちんとセルフコントロールが出来る原さんなら、大分仕事をやりやすそうな環境ですね。

逆に、職場での悩みといいますか、こんなところは何とか改善して欲しいということってございますかね?ぶっちゃけたお話聞かせて下さい。

原さん(仮名):

間接業務がややこしいのは何とかして欲しい!(笑)
例えば出張経費の清算の仕方であったりとか、色々とシステム化されてるのですが、入力しないといけない項目があまりにも多すぎて、面倒くさいです。
入力1個でもどこか間違ってしまうと、セクレタリーの方にめちゃくちゃ怒られてしまって。。。
他のみんなも閉口してるところで。。。

movin:

あはは、って笑ってしまっては失礼ですね。
何はともあれ楽しくやっておられるようで何よりです。

原さん(仮名):

お陰様で。ウチの組織は人間的にも本当に個性的な人が多くて面白いですよ。
しょっちゅうどこかで誰かが喧嘩してます。(笑)

movin:

えっ、「喧嘩」ですか!?

原さん(仮名):

口喧嘩というか、口論ですね。
お互いが主張を譲らなくて、感情論の一歩手前まで言ってるんですが。本人たちも一歩手前という自覚ができているので大丈夫ですがね(笑)
いつものことなんで、周りももう慣れっこなんです(笑)

movin:

率直にモノを言い合えて、後に尾を引かないような関係って、仕事しやすいですよね。
ところで、原さんのほかにはどんな方々がITコンサルティング部門に中途で入社されているのでしょうか?

原さん(仮名):

感覚的な答えになりますが、6割方はSE、もしくはSEとしてのバックグラウンドがある人間だと思いますよ。

movin:

原さんのような方ということですね。

原さん(仮名):

そうですね、私と同じようにシステムのインプリメンテーションをやってきて、またプロジェクトマネジメントをやって来たというような人です。

あと保有資格で多いのは、MBA、公認情報システム監査人(CISA)、アメリカの公認会計士(USCPA)といったところでしょうか。
えっと、レアなケースでは、ある事業会社の経営企画室で仕事をしたことがあるとか、そういうタイプの人もいますね。

movin:

原さん個人的にはどんな同僚が欲しいと思いますか?

原さん(仮名):

(ズバリ)何でもいいから「尖がっている人」ですね。
分野は特に限らず、「ひとりのプロとして、タレントとして何に突出しているか」っていうことが重要ですね。
ウチはファームとして既に守備範囲が広いので、社員一人一人に「広く浅く」ということは求めていないです。

それよりも、「専門性を深めて特化して持っている人」とか、「尖がった部分で、お客さんときちんと話ができる人」と一緒に仕事をしたいですね。
お客さんの中でも専門家の方がいたりしますので、生半可な知識ではお客さんの前には出られないです。

また、そういう専門的な、マニアックな人じゃないと、組織の中でも目立たないまま終わってしまう恐れがあると思います。

コンサルタントの役割とは

movin:

これまでの約半年間、IT戦略コンサルタントとしてお仕事をされる中で強く感じられたことって何かございますかね?

原さん(仮名):

最近強く感じたことですが、やはり「お客さんが一番のライバル」だということですかね。
つまり、仕事で直接的にかかわりを持つのが、お客さん先の経営企画室や経営戦略室、または情報企画推進室と呼ばれるところにいらっしゃる方々なわけで、皆さん本当によく勉強されているわけですよ。
中にはMBAホルダーがいらしたりとかですね。

movin:

きっとそうでしょうね。

原さん(仮名):

そのような方々は、自分達の会社のことで以前からずーっと頭を悩まして来られ、且つコンサルタントを使い慣れていらっしゃる。
そういう人達を説得しなければとならないというのは、やはり物凄く大変なことですね。
迂闊な事なんてとても言えませんよ。
そういう場面に直面して冷や汗をかきながらも期待に応えていくことが今、自分にとっての試練なのかなと感じています。

movin:

なるほど、日々お客さんとの真剣勝負ですね。

原さん(仮名):

コンサルタントとしての自身の役割とかお客さんに果たすべき責任といったものに常に向き合っている感じです。

movin:

原さんは「コンサルタントとは何者」だと定義されますか?

原さん(仮名):

そうですね、ファーム毎、もしくはコンサルタントの個人個人でそれぞれ定義が違いうと思いますが、私が最も理想としているコンサルティングのスタイルは『化学反応が起きるための触媒的な役割を持っている者』に徹することです。

movin:

『化学反応が起きるための触媒的な役割』ですか、難しいですね。その心は?

原さん(仮名):

私は、お客さんの問題解決の上でのCSFは、お客さん自身に他ならないと思っています。

それを阻害する要因は、問題点もしくは解決策が見つけられなかったり、現状の課題への社員の認識不足であったりと色々だと思いますが、その中にあってただひとつ明らかなことは、お客さんの社内には漠然とながらも"問題意識"という雰囲気が既に存在している。
すなわちこれが"溶媒"です。

そこに我々コンサルタントが外部から入って、お客さんのかかえている問題点その解決策を明らかにすることによって、お客さんの社内に小さいながらも変化を引き起こす。

すなわち "最初の化学変化(化学反応)"ですね。ひとたび"化学反応"が起きればあとは"溶媒"自身の反応熱によって化学反応はさらに促進されていき、最後お客さん自身の変革を達成できた頃には我々コンサルタントはもう必要ない。
コンサルタントは最初のきっかけ作りを手伝うだけ。これが、私がめざしている"触媒"としての機能をもったコンサルタントです。

誤解を受けるといけませんので付け加えますと、もちろん私もコンサルタントはもっと実行支援を重視すべきだという意見ですが、お客さんの耳元でささやいて納得してもらって、あとは自分で動いて、自分で解決し、"自分でやったんだ!"という達成感をもっていただきたいと思っています。
やり方が違うだけ。

movin:

そのような触媒としての役割を果たすために心掛けていなければならないこととは、例えばどんなことなのでしょうか?

原さん(仮名):

長いコンサルティングの歴史の中で、結局このやり方でうまくいかないことがわかったというご意見もあるかとは思いますが、私はその原因はむしろお客さんに「これは自分の問題なんだ、自分で解決しないといけない問題なんだ」という意識が希薄だった点にあると思っています。

したがって、ちょっと口幅ったいのですが"お客さんに自信をうえつける"ことが大事で、最初から大きなテーマの課題解決にいどむのではなく、少しずつながらもじわじわと成功体験をしていってもらえるように心がけることが大事と考えます。
ただ、以上のことはまだまだ模索中でして、3年後にはまったく別のことを言っているかもしれませんが(笑)。

コンサルタントの醍醐味と、この仕事を目指す方へのメッセージ

movin:

(ふと時計に目をやり)おっと、そろそろ時間になりそうですね。
それでは、最後に3つ質問させて下さい。

まず、1つ目。
原さんにとって「ITコンサルティングの『醍醐味』」とは何でしょうか?

原さん(仮名):

「醍醐味」ですか、そうだなぁ。
私が常々ITに関して持っていた問題意識っていうのは、『よく見て下さい、あなたが必要なITは実はもう全部揃ってますよね。
でここからは、どういう風にそれを使い分けていくかということを考えるべきフェイズですよね』…ということでした。

ですから、お客さんが自分と意見交換することで、『そうか、システム開発だけが解じゃないんだ』とか、『そもそもどういうITが自分達の経営を伸ばしてくれるのか』というふうに頭と意識がシフトしてくれた瞬間に、『あぁ、本当に為になることが出来てよかったなぁ』と思います。

movin:

ありがとうございます。
それでは2つ目の質問です。
あまり後ろ向きなことを聞くのは気が引けるのですが、「転職する前に前職でやっておけば良かったな」と思われることって何かございますか?

原さん(仮名):

前職でオブジェクト指向っていうひとつのテーマを見つけてそれに関して尖がったことをずっとやって来て本当によかったと思っていますし、前職のスキルを現職にうまく活かせているという意味では、特に「昔やっておけばよかった」って思うことはないですね。

ただ、「もっとお客さんとコミュニケーションを取っておけばよかったかな」とは思います。

movin:

・・・と、おっしゃると?

原さん(仮名):

前職を辞めるときに、それまでお世話になったお客さんから色んな反応があった訳なんですが、一緒に現場で苦労して喧嘩したことまであるお客さんほど好意的に受け取ってくれて、『今度また一緒に飲みに行きましょう』と温かいお声を掛けてくれたんですよ。

movin:

それは嬉しい話ですね。

原さん(仮名):

『自分にはお客さんっていう目に見えない資産があったんだな』っていうところに気づかされましたね。
だから、振り返ってみると前職ではもっとそういうところを、「自分のお客さん」と呼べる存在の価値というものに気づいていればよかったかなというのはあります。

movin:

原さんならきっとこれから「自分のお客さん」をどんどん開拓して良好なリレーションを築いていかれるだろうと思います!

それでは最後に、「ITコンサルタント転職」を目指す皆さんに向けて一言メッセージをお願いします。

原さん(仮名):

それでは、私のようなSE出身の方で、ITコンサルを目指す方に一言。
SIにおける「産みの苦しみ」というものをぜひ大事にされた方がいいと思います。
そういうことを知らずにいると、お客さんに対して『こういうITがいいですよ、これはリスキーですよ』と自信をもって進言することはなかなか出来ないと思います。
産みの苦しみ、現場の苦しみを知っているからこそ、言えることがあると思います。

自分のベースを見失わずに、自信を持ってキャリアを積んでいって下さい。
同じITコンサルタントとして一緒に切磋琢磨できることを楽しみにしています。

movin:

原さん、本日はお忙しいところどうもありがとうございました。
今後も折を見てお会いして情報交換させて頂ければと思います。
今後とも、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い致します!




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