スカイライトコンサルティング インタビュー 代表取締役 羽物様

スカイライトコンサルティング インタビュー 代表取締役 羽物様

羽物 俊樹
慶應義塾大学理工学研究科修士課程を修了。1991年にアンダーセン・コンサルティング(現・アクセンチュア)に入社し、金融業界を専門にマネジャーとして活躍。2000年、スカイライト コンサルティングを設立。代表取締役に就任。訳書には『選ばれるプロフェッショナル』(2009年、英治出版)。週末には、地元小学生のサッカーチームの監督としても活躍している。

スカイライト コンサルティング 設立の経緯

movin:

本日はご多忙の中お時間をいただき、誠にありがとうございます。まず初めに設立に至った経緯をお伺いできますか?

羽物様:

まず、私には漠然とですが、いつかは起業したいという想いがありました。新卒での就職活動の面接で、「宝くじが当たったら何に使いますか?」という質問に対し、「少しだけ自分のために使って、少し周りにおすそ分けして、あとはいつか来るだろう自身の会社設立資金のためにとっておく」と答えたくらいです。でも、その当時は事業のアイデアが具体的にあったわけではありませんし、起業資金も人脈もありませんでした。また私が就職した1990年代初めは、自分で会社を立ち上げるのは相当にハードルが高いものでした。ベンチャー向けの法制度も投資環境も整っていなかったので、担保価値のある資産が無ければ、事業資金を融資してもらうのも難しかったのです。
1990年代後半に、状況が変わりました。新興市場が整備され、法制度や資金調達での規制緩和が訪れ、日本での起業のハードルが下がったことで、特にIT系の会社を中心に次々とベンチャーが起業するようになりました。実際に私の周囲でも、ベンチャーを起業する、あるいは、ベンチャー企業に参加する人が出てきました。自分自身にとっても、起業する選択も現実的になってきました。
その頃、私は大手コンサル会社で経験を積み、マネジャーとして、いわゆる大規模なコンサルティングプロジェクトを担当していました。大企業をクライアントとしたITの導入も絡むプロジェクトで、人数も予算も大規模なもので、そういうタイプの仕事については、経験も多数あり、実績を出せている自負はありました。ですが、だんだんとそれでも良いのか疑問を持つようになりました。

movin:

順調にキャリアを積まれていたようですが、どんな疑問を持たれたのですか?

羽物様:

一つは、その会社で「大きなクライアント」の「大きなプロジェクト」を受注する圧力が強くなったことです。利益を重視する営利企業なら、ビッグプロジェクトを受注することが良いことであるのは理解していますが、ターゲットにならない小さい企業は見向きもしないとなると、ちょっと違うのではと。コンサルティングを必要とする企業はコンサル会社側の都合で選んだ企業だけではなく、世の中にたくさんあるのだから、そういった企業に自分たちの力を提供できれば、もっと世の中のためになるのではないかと。
もう一つは、コンサルタントとしての成長という視点です。これは私の成長というより、会社に所属している若手コンサルタントの成長への疑問なのですが、ビッグプロジェクトになると、コンサルタントだけで数百人にもなります。そうなると、クライアントとほとんど接していないコンサルタントも存在してしまいます。階層型のプロジェクト組織になりますから、チームリーダークラスはクライアントの現場担当の方、プロジェクトマネジャーなら、クライアントの部課長クラスの方と日々コミュニケーションしながら仕事することになります。ですが、チームメンバーとなると、そうではなく、自社の上位コンサルタントからの指示を遂行する単なる作業者になってしまいます。ほとんどクライアントと接していない若手コンサルタントがいることを見て、これで良いのだろうかと思うようになりました。
誤解の無いように補足しますと、決してビッグプロジェクトが悪いとか要らないということではありません。そういうプロジェクトが本当に必要なクライアントはありますから。でも、そうすると若手コンサルタントはクライアントと接する機会がほとんどなくなる。それは当時所属していた会社では変えようが無い。じゃあ、外に出ようか、そう思うようになったのです。

movin:

なるほど、それで外部の資本を調達して、コンサル会社を設立したということですね。

羽物様:

はい。ですが、会社をやる決断に至るには、もう一つ重要な要素がありました。それは仲間の存在です。
私が感じていたことと同じようなことを感じている同世代のマネジャーが何人もいて、「一緒にやろう」となったのです。そのとき、私を含めて6名が中心になったのですが、同じコンサル会社の中でそれぞれ実績を上げてきた、力のある者ばかりでした。事業を回す経験は誰にも無いものの、能力がそれなりにある人間が、想いを同じにして一緒にやろうという。そういう仲間がいるのだから、まあ何があっても何とかなるだろう。
最初の6名は、フラットな関係で、取締役になり、そこからいろいろな人を「一緒にやろう」と誘っていったのです。今も6名のうち4名は、そのまま当社の取締役を務めています。だから、取締役会や経営会議は今でもフラットに議論しています。これはとても良いことだと思っています。

コンサルティングサービスの特長

movin:

では話題を変えまして。その後、15年経っていますが、御社のコンサルティングの特長を教えてください。

羽物様:

創業以来、変わっていない経営理念があります。「顧客の成功を創造し、顧客と成功体験を共有する」というものです。我々は、お客様のために、それも本当に価値のあることを、お客様と一緒になってやり切ろうとしています。
言われたことをこなすだけでは、成功の創造には至りません。発言の奥に本当の意図が隠されている場合もありますし、お客様自身が必要なことを表現しきれていない場合もあります。我々のバイヤーと密にコミュニケーションするだけでなく、なるべく他部門の方とも対話します。そして、外部環境も含めて考えると、どうすれば良いか、おぼろげながら見えてきます。まあ、このあたりはコンサルティングサービスなら当たり前ですね。
我々が意識しているのは、そもそもそうやって見えてきたことを実現しなければ、クライアント企業として果実を得ていないということです。絵に描いた餅は食べられず、米を蒸してつかなければ餅は食べられません。だから、成果が出るところまで、ちゃんと責任を持ってやり切ろうということです。
もう一つは、計画通りに行かないのが当たり前ということです。

movin:

計画づくりに携わったコンサル会社が、自ら計画通り行かないと発言するのは不穏なのでは(笑)?

羽物様:

もちろん、きちんと細かいことや企画時点で想定しうることも計画に盛り込み、段取ります。でも、ビジネスは動いていますから、前提とした状況は変わっちゃうことが往々にしてあります。それにそもそも、コンサル会社に仕事を依頼するくらいなので、業務改善だろうが新規事業だろうが、クライアント企業として何らか未知のことに挑んでいるわけで、事前に情報を集めきり想定しきることは不可能なのです。
まあ、こういうと開き直りみたいな発言に見えますが、100%完全に情報が集まるのを待っていたら、時間が経ちすぎて、意味の無い施策になってしまいます。だから、ある程度「確からしい仮説」をベースに進み出すしかないのです。
大切なのは、想定しえなかった事態が発生したり、環境が変わってしまったりしたときにも慌てず、そもそも実現したかった狙いが何なのかに立ち戻ることです。その上で、100%計画通りではないけど、本来の狙いが実現されるように軌道修正をすることです。未知のものを実現するためのプロジェクトなのですから、多かれ少なかれそういう軌道修正が発生するのは当たり前だと我々は思っています。

movin:

なるほど。

羽物様:

我々は仮説作りでもお客様と一緒に作っていくスタイルですが、その後、実現していくステージでも、一緒になってやります。常に対話をしながら、突発的に何かが起こってもお客様と一緒に軌道修正をし、所期の果実が得られるように心がけています。
こうしたスタイルが、お客様からも評価されています。年に1回~2回、お客様満足度調査を行っています。そこでは評点とともにコメントもいただいていますが、たくさん頂戴するのは、「柔軟に対応してくれる」「コミュニケーションが良い」というものです。それも特定のコンサルタントに対してではなく、多くのコンサルタントに対して、同じようなコメントをいただいています。

スカイライト コンサルティングのコンサルティングテーマ

movin:

コンサルティングのテーマはどういうものが多いのでしょうか?

羽物様:

スカイライト全体で、「特定の業界」「特定の業務」というものはありません。製造業、通信業、小売り、金融業、ネット企業など、業界はさまざまですし、工場での生産系や、会計、マーケティング、ECなど、業務もさまざまです。企業規模も超巨大企業から中小企業までさまざまです。
ITが絡むことは多いですが、最近では事業企画のテーマも多くなっています。かつては当社でシステム開発を請け負うことも若干はあったのですが、最近ではITが絡むプロジェクトでも、それはありません。ITベンダーさんが別にいて、お客様から我々と別に発注される。そのITベンダーさんとお客様との間に立つような形になることが多いです。
先日、当社のコンサルタントと話をしていたら、ITが絡むプロジェクトを企画段階から担当すると、3種類の言語を話す必要があると言っていました。

movin:

それは、日本語と、英語と、コンピュータ言語ですか?

羽物様:

いえ、そうではなくて、お客様の現場と、お客様の経営層と、ITベンダーと、ということです。言語は同じ日本語でも、使い分けしないと意味が通じないということです。
事業立ち上げにしても業務改革にしても、どんな事業なのか、どんな業務なのか、現場視点での会話と、経営視点での会話は異なります。使う用語からして違います。現場視点での論理で経営層に上げても、ピンときません。経営視点の言葉や論理に翻訳する必要があります。これにITベンダーが登場すると、ITベンダー向けに翻訳しないと、会話が噛み合わないことになります。

movin:

なるほど。立場が違う人と会話するには翻訳のようなことが必要であると。

羽物様:

はい。事業企画を進めるケースでは、お客様企業と他の企業とジョイントでやることも多いので、その際には各企業のカルチャーに合わせて話をするように心がけます。極端な例で行くと、ベンチャー気質の企業と、昔ながらの大企業では、企業文化や価値観が全く異なるので、同じ話をしても違う解釈をすることもあると。そうすると、資料や話し方もそれぞれに合わせないと進まない。進まないどころかお互い不信感を持ってしまうこともあります。
あ、ちょっと、コンサルティングテーマから離れてしまいましたね。話を戻しますと、スカイライト全体では「特定の業界」「特定の業務」というものはありませんが、各コンサルタントの強い領域、弱い領域というのはあります。企業の会計システムやそれに基づいた経営管理に強いコンサルタントもいれば、データ解析に強いコンサルタントもいれば、製造業の生産系に強いコンサルタントもいる。それは会社として制限を設けていないということなのです。各コンサルタントの強い部分をより発揮してくれてもいいし、そのコンサルタントにとって経験の少ない領域でも、他のコンサルタントのサポートを得ながら取り組むのも良い。経験が拡がれば、より良いコンサルティングができますからね。そういう考えです。

スカイライト コンサルティングの人材育成

movin:

非常に自由度の高い印象を受けました。でもそうすると、経験の少ないコンサルタントはどうやってキャリア形成するのでしょうか?普通のコンサルティング会社であれば、○○を専門とするコンサルタントはそれを勉強し、そのテーマのコンサルティングを実施してキャリアアップすると思うのですが。

羽物様:

まず当社の場合、コンサルタントとして出来上がった人を採用して、いわば「売上を買う」ようなことはしていません。コンサルタントとしての経験を持っていても、スカイライトに入社後、チャレンジして伸びていける人材を採用していますし、何よりコンサルタントとしては未経験な人材採用が多いです。ポテンシャル採用です。
育成の観点としては、大きく2つあります。1つは、コンサルタントとしてのベースとなるプロフェッショナルな部分です。私はこのベースとなる部分を4段階でとらえています。

まず、自分の与えられた仕事をやり遂げるという段階。タスクワーカーと呼んでいます。未経験のコンサルタントにはまず、自分の仕事をちゃんとこなすことが求められます。情報収集・整理・可視化して、課題の解決策を導く。上司や同僚、お客様など他の人と会議やインフォーマルなシーンで、口頭や文書などでコミュニケーションする。そういう基本的なことができないといけません。
誰でもできそうなことですが、案外できないものです。ヒアリング内容をちゃんと理解することも入社早々は難しいです。収集するコツもわからなければ、情報を体系的に整理することも最初は難しいです。考えてみれば、こういうことは学校教育の中でちゃんと教えられておらず、当然、訓練もされていないので、最初はできなくてもしょうがないと思っています。

次の段階は、プロジェクトスタイルワーカーです。チームの一員として、自分のタスクをきちんとこなした上で、他のメンバーと協働できる段階です。
プロジェクトに限らず、チームで仕事をする場合、担当が割り当てられます。理屈では各自が担当領域をきちんとこなせば全体がうまくいくはずなのですが、そうはなりません。担当間に手つかずのことが放置されたり、他の部分を理解していないがために自分の担当領域のアウトプットがずれていたりということが起こります。それを防ぐためには、自身の担当領域の「作業をこなせばよい」というレベルから変わる必要があります。担当領域の位置づけを正しく理解せねばならず、そのためには、他の領域がどういう考えで進められているかを知り、自分と齟齬が無いか、間に漏れが無いかを意識しなければなりません。

第三段階はコラボレイティブマネジャーです。チームを統括してプロジェクトの指揮を執ります。マネジャーなので管理する側面もありますが、大切なのは、チーム内外、上下左右に目を配り、各メンバーやチームが正しくコラボレーションするようにすることです。スカイライトのマネジャーになると、自身でやらなければならないタスクをこなす以上に、上下左右の人たちに動いてもらって、しかも正しくコラボレーションしてもらうことが重要なミッションになります。

第四段階はビジョナリーリーダーです。お客様も含め、方向性を提示し、対話を通じて共感を得て、新たな価値をもたらすことのできるリーダーです。先も申し上げたように、スカイライトのスタイルだと、「これが答えだ」と提示するのではありませんから、「こうなると良いですよね」と仮説を提示して、対話しながらビジョン形成するようなイメージです。

movin:

未経験の段階から成長していくイメージですね。これと御社のクラスとが連動しているのですか?

羽物様:

はい、そうですね。ただ、4つの段階は、急にある日、クラス昇進したからガラッと変わるわけじゃなくて、状況によってミックスされます。アナリストは基本的に自分のタスクをまずちゃんとやって欲しくて、その意味ではタスクワーカーですが、だからと言って担当領域以外に無関心では良い仕事はできません。なので、プロジェクトスタイルワーカーの要素は求められます。
マネジャーになるまで、コラボレイティブマネジャーの段階は無縁かというと、それも違って、あるチームを任される場合もありますから、コラボレイティブマネジャーの要素も必要になります。マネジャーだからタスクを担わないかというと、自身のタスクも担います。
この4つの段階で気を付けたいのは、各段階で非連続であるということです。タスクワーカーは「自分が仕事をする」ということにベクトルが向いています。プロジェクトスタイルワーカーは「自分の仕事と他人の仕事と」両方にベクトルが向きます。コラボレイティブマネジャーは「上下左右の他人に仕事」してもらう。ビジョナリーリーダーは新しいビジョンを提示して共感してもらう。意識レベルで非連続な変化をしないと、上のレベルの仕事はできないのです。それに気づかないでいると、いつまで経っても「視点が低い」と評価されてしまいます。

movin:

なるほど。いつまでも下の意識で仕事するなということですね。そのような働きかけは御社の中でされているのですか?

羽物様:

スカイライトでは、評価制度の基本となる人材モデルの中で、4段階のレベルをもう少し詳細に定義しています。そして、半年に1度行われる評価のタイミングで人材モデルに照らしてどういう段階にあるか意識できますし、そのフィードバックの過程で、自分は何ができていて次の段階に行くには何が必要か、話されます。
でも、入社して最初に受けるのは研修ですね。未経験であってもコンサルタントとしてのタスクをこなすことができるように、みっちり研修します。研修は現場のコンサルタントとして活躍している人間が担当しますから、実際のコンサルティング業務に近いレベルが要求されます。また、コンサルタントとしての心得も説かれますので、意識面での働きかけも行われます。
その後も定期的に研修もありますし、コンサルティング現場で日々、直接上司と仕事することや評価でのフィードバックを通じて、働きかけはされ続けます。

movin:

入社後のみならず、日常からコンサルタントとしてのベースが作られていくことが、理解できました。

羽物様:

もう一つの育成の観点は専門性についてです。コンサルタントのベースができたとして、何で勝負するのか?スカイライトは、会社としてフォーカスしているコンサルティング領域があるわけではありません。また、コンサルティングプロジェクトは立候補制です。どんなプロジェクトで人材ニーズがあるのか、社内で募集されます。それに希望するコンサルタントは手を挙げる。もし複数いたらプロジェクトマネジャーが選択する。そんな自由市場のような仕組みです。

movin:

自由なのは良いことのようですが、自由すぎることで専門性が磨かれないこともあるのではないですか?

羽物様:

そうですね。漫然と仕事を請けていると、そうもなりかねないのは事実です。私はことあるごとに、T型モデルを持ち出しています。

movin:

T型モデルとはなんですか?

羽物様:

コンサルタントの持つ知見の領域で、幅広くカバーしつつ、自分の得意な部分を深掘りすると、Tの字のように見えます。これがT型モデルです。
Tの横棒は、太く広くあるべきです。スカイライトに依頼される経営課題は多岐に亘ります。一つのお客様企業だけ見ても、課題は多種多様です。それを相談されるには、ある程度広く深い知見が必要です。ディープジェネラリストと呼んでいます。
専門性の問題はTの縦棒をどうするかということになりますが、それは自分で見つけなさいと言っています。人により興味を持つ領域は異なりますし、向き不向きもあります。だからそれは自分で見つけて深掘りするべきと言っています。プロジェクトに立候補する際に、自分のやりたい方向にマッチするプロジェクトに立候補することで、より近い領域で仕事をすることができます。また、深掘りしたいテーマの社内ゼミに参加することも可能ですし、既存のゼミが無ければ、自分で立ち上げることもできます。もっと深掘りして、R&Dとして、社内アクティビティにすることも可能です。

movin:

そこまで自由なのですね。それが社内で推奨されているのでしょうか?

羽物様:

そうです。あるコンサルタントが今、担当しているプロジェクトと全く違うテーマのゼミやR&Dに参加することも可能ですし、将来そっちをやりたいのなら、ぜひそうすべきと言っています。

スカイライト コンサルティング 今後の事業展開

movin:

スカイライトの人材育成について、理解できたと思います。ではまた話題を変えまして、今後の事業展開について教えてください。御社はコンサルティング会社でありながら、起業家を支援するプログラムである「起業チャレンジ」も運営されているようですが、どういう考えからそのような取り組みをされているのでしょうか?

羽物様:

順にお話ししましょう。まず、当社の主力事業は今後もコンサルティング事業です。主に日系企業をお客様として、現時点で多くのプロジェクトは日本で行われています。この日本でのコンサルティング事業はまだ伸ばしたいと考えています。スカイライトコンサルティングという会社自体、日本でもまだあまり知られていない存在です。一方で、我々の行っているコンサルティングを通じて、企業がより果実を得られるだろうと思っています。つまり、顕在化していない部分も含めニーズはまだまだあり、よって日本でのコンサルティング事業はまだ伸ばせると思っています。
そのためには、もっとスカイライトのことを知ってもらわなければなりませんし、コンサルタントも増やし、成長してもらわなければなりません。我々のコンサルティングはお客様ごとに課題解決が異なるカスタムメイド型ですから、何よりそれを担務する「人」が鍵となります。成長のための環境整備ももっと必要だと思っています。既存のコンサルティング事業をちゃんと伸ばすというのが第一の方針です。

第二の方針は、ご指摘の「起業チャレンジ」もそうなのですが、コンサルティングという事業を拡げるということです。コンサルティング事業というと、狭義の意味では、お客様企業の改善をして、コンサルティングの働きに対してフィーをお支払いいただくビジネスモデルということになります。この意味を拡張して考えると、何か良くなることをして、結果として対価が入ってくるというのも広義のコンサルティングなのではないかと考えています。
起業チャレンジは2008年ごろから開始した、若い起業家を発掘して実際に起業してもらうプログラムです。応募してもらって、コンサルタントがついてブラッシュアップして、コンテスト形式で選考して、良いチームには起業資金を実際に提供し、会社設立を経て事業を行ってもらう。スカイライトは起業資金の15%のシェアをもらっていますので、そうしたチームが成長してくれれば、いずれ金銭的にも何らかのプラスが返ってくるかもしれないスキームになっています。これは何か世の中的に良くなることをして、結果として対価が入ってくることが期待できると言えます。まあ、必ず対価が入るわけではないですし、それどころか、失われる可能性の方が高いので、高リスクではありますね。
他には、サービス提供型のモデルもあります。お客様が共通で悩んでいることがあれば、コンサルティングの形でイチから課題を洗って、カスタムの解を見つけて、という必要性は低いです。共通の課題を解決するサービスを提供する方が、安価でスピーディな解決になります。売上自体は少額ですが、すでにそういうサービスもスカイライトは提供しています。

movin:

東京ヴェルディと資本業務提携したのも、この第二の方針によるものなのでしょうか?

羽物様:

広義のコンサルティングという意味ではそうですね。ヴェルディさんに出資をし、スポンサー(パートナー)企業にもなり、人も専従させ、結果として良くなったら、我々もリターンを得ることを期待しています。
私はサッカー好きなので、ヴェルディさんの話となると、いくらでも続いてしまいますので、ぐっとこらえて(笑)、第三の方針の話をします。
第三の方針は平たく言うと、グローバルです。現状では、スカイライトのコンサルティングのお客様は日系企業が多く、プロジェクトは日本で実施されています。ですが、近年急速に変化しています。製造業では海外でものづくりをするのが、しばらく前から当たり前になっています。さらに進んで、海外で原材料を調達して、海外でものを作って、海外で売る。製造生産系のプロジェクトはもちろんのこと、経営管理のプロジェクトでも、海外の比重が高くなっています。
そういうプロジェクトでは、主な検討は日本で進めることがまだ多いのですが、出張やテレビ会議などで、海外拠点の方とディスカッションをします。そうすると、ドキュメントは英語、ディスカッションにも英語が必要になっています。また、日本で検討を進めたプランにもとづき海外展開する際に、海外拠点をサポートできる体制も、当社に求められるようになってきています。
日系企業の中には、外国人採用を進め、社内公用語を英語にするところも出てきています。外資系企業の日本拠点の仕事も、当社は取り組んでいます。お客様企業の経済活動がよりグローバルに広がっていますので、当社としてもより良いサービスを提供するために、グローバルへの展開を意識せざるを得ません。

movin:

具体的に、どのような取り組みを進められているのでしょうか?

羽物様:

英語がネイティブレベルで日本語がネイティブでない社員の採用や、社内文書や社内システムの英語対応を数年前から進めています。仕事の受注という面で行くと、現在は日系企業の海外の仕事がメインですから、出張ベースでの対応になっています。ですが、これも数年以内に、スカイライト自らが海外に拠点を持っていないと、良いサービスレベルが維持できなくなると思っています。

movin:

海外進出ですね。国や地域は検討されているのでしょうか?

羽物様:

日系企業の進出先となると、今はインドやASEAN地域だと考えています。工場の設立もありますが、人口増や経済発展により市場としても伸びていますから、有力な地域です。

movin:

なるほど。良くわかりました。日本でのコンサルティング事業を核に、垂直・水平に拡げていこうというお考えなのですね。そうなると羽物代表は、ますますお忙しくなられますね。

羽物様:

まあそれはそうなのですけど、自分ひとりの力ではできませんし、そもそも新しくチャレンジするのも、全部自分の発案で進めるわけではないのです。アイデアを出すのもスカイライトは誰でもフラットな関係でして。
先ほど東京ヴェルディの話が少し出ましたが、あれはサッカー好きの私が検討をスタートさせたわけではないのです。企画のスタートは、新卒入社3年目のコンサルタントが私にメールしてきたことに始まります。「羽物さん、東京ヴェルディと何かできそうですよ」と。
彼はもともとサッカーをしていて、スカイライトに入社するときから、将来はサッカーやスポーツに関わるコンサルティングをしたいと言っていました。入社後しばらくは、普通に製造業や小売業のコンサルティングをしつつ、チャンスを模索していました。
彼が私にメールをくれたのが、2014年の2月。それから何ができるか検討し、先方ともディスカッションを進めて、提携の話をまとめて合意したのが2015年の1月。検討期間中の彼は、他の企業のコンサルティングの仕事をしながら、隙間の時間で提携の企画を詰めていました。大変だったと思いますが、やりたい情熱があったからやれたのでしょう。最終的に年明けに当社の取締役会でGoが出て、彼は2015年2月から、東京ヴェルディさんの普及育成事業の改革改善に従事しています。

movin:

そうなのですね。上からの指示で検討したのではないのですね。

羽物様:

はい。アイデアを思いついて起案することに、上も下も関係ないです。面白いからやろうとなるかどうかは職位には関係なく、アイデア自体の魅力です。ヴェルディ以外にも若いコンサルタントの発案でスタートした取り組みがいくつもあります。
若いうちの方が頭も柔軟で行動力もありますから、まだ経験が少ないからと躊躇することなくチャレンジして欲しいと思っています。お客様向けのコンサルティングをすることと、全く新しいアイデアに思いを巡らすことは違う頭の使い方だと思うのですが、それをすることは絶対に本人の成長につながりますし、取り組んだ新しいことがうまく行けば、結果として経済的にも満たされます。私は、そういうことを後押しするのも役目だと思っています。

movin:

本日は長時間、ありがとうございました。御社が自由でフラットなカルチャーで、さらに発展されるイメージが持てました。今後ともよろしくお願いいたします。




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