デロイト トーマツがブラザーシステムズの全株式を取得、ITアウトソーシング事業に本格参入

デロイト トーマツ コンサルティング（DTC、西岡一正社長）は7月27日、と、ブラザー工業（本社・名古屋市、安井義博社長）グループの情報システム子会社であるブラザーシステムズ（BSS、平田圭一社長）の全株式を取得することを発表した。
　これによって、DTCグループは、ブラザー工業グループの情報システムの開発・保守・運用・管理業務に関して、ブラザー工業と長期アウトソーシング（業務外部委託）契約を新たに結び、日本のコンサルティング業界では初めて、ITアウトソーシング事業に本格参入する。
　今後は、BSSが保有する製造業に関する情報システムの開発、保守、運用実績とノウハウに加え、DTCの統合基幹システム導入の経験、ノウハウ、幅広いコンサルティング経験を活用し、総合的な技術開発力・サービスの強化、企業価値の向上を図ることで外販業務の拡大を進めていくとともに、ブラザー工業へ質の高いサービスを提供していく。
　また、DTCは名古屋を中心とする中部経済圏における事業拠点をもつことにもなり、ERPなどのシステム導入ビジネスのさらなる強化を図る。
　投資負担の大きい情報システム部門のアウトソーシングは、業務効率の向上や企業の財務体質の健全化において国内外で大きな注目を集めており、国内のITアウトソーシング事業市場も、大手情報システム会社を中心に市場規模は約6500億円（2000年、日本IDS調べ）まで拡大している。
　DTCでは、今回のブラザー工業との長期的アウトソーシング事業を機に、ITアウトソーシング事業を拡大し、3年後に年間110億円の売り上げを目指す。

2001年 10月10日
参照BCN／コンピュータ・ニュース社