スポーツ視聴が変わる!? IBMがNFLの公式ITパートナーに

米IBMは、米プロフットボールのNFLとコンテンツ管理システムの開発とコンサルティング・サービスで3年間の契約を交わした。IBMは、NFLが進めている次世代デジタルメディア事業をサポートする技術プラットフォームを構築すると共に、NFLの公式ITパートナーとして、NFLとスーパーボウルのロゴを同社の広告などで利用できるようになる。

NFLのテクノロジ事業ディレクタであるPeter Brickman氏によると、IBMとの提携の目的は、オーディオ/ビデオ/ウエブコンテンツ/統計情報など、全てのNFLのメディア資産を集中管理し、配給できるシステム作りにあるという。

6カ月間はコンサルタント期間として費やし、その後、NFLのネットワーク・パートナーとの関係を調整しながら、少なくとも1年をかけてシステムを導入する。「次シーズンからウエブキャストを開始するというような短期的な計画ではなく、かつてラジオからテレビに移ったように、今後デジタルメディア時代へと移行するための基盤作りになる」としている。

コンテンツの集中管理によって、視聴スタイルはどのように変化するのか?

Brickman氏は一例としてオンデマンド・サービスを指摘している。例えば、現在はコーチ陣の試合解析用にNFLが編集したビデオテープを速達で各チームに届けているが、編集終了後すぐに場所を問わずアクセスできるようになるという。同様にDirecTV加入者やTiVoユーザーなどPVRサービスを利用している視聴者に対して、試合のハイライトを編集した番組を届けることも可能。「1〜2年後には、よりインタラクティブに、視聴者が特定のチーム、プレイヤー、プレイ(タッチダウン・シーンのみなど)を指定できるようにしたい」と述べる。

IBMは、昨年5月にViacomともデジタルエンターテインメント・サービスのための技術インフラ構築とコンサルティングで7年間の契約を交わした。Viacomは、CBS、Paramount、MTV Networks、Showtime Networksなどのエンターテイメント企業を運営している。

2003年 11月30日
参照MYCOM PC WEB