【NTTデータ】交通系ICカードによるチケットレス入場の実証実験を実施

株式会社NTTデータ（本社：東京都江東区、代表取締役社長：岩本 敏男、以下：NTTデータ）は、2015年9月23日（水）、24日（木）に東京都港区のサントリーホールにて行われるクラシックコンサート「NTT DATA CONCERT OF CONCERTS Opus20」において、一般招待者200名を対象として、交通系ICカード（SuicaおよびPASMO）によるチケットレス入場の実証実験を実施します。

従来のICカードを用いた電子チケットサービスでは、専用ICカードと入場時の認証端末の組み合わせによる利用形態が一般的でしたが、今回の実証実験では、すでに利用者が所有している交通系ICカードおよびスマートフォンやタブレットを組み合わせて、チケットとして利用することを検証します。

今後は、さらなる実証実験を行うことで、コンサートなどのイベントに加え、美術館や博物館などの他施設での利用や、本サービスを利用する施設が位置する地域全体での施設集客力の向上および訪日外国人向けのサービス向上を目指します。


背景・概要


従来のICカードを用いた電子チケットサービスでは、専用のICカードと入場時に認証を行うための端末が必要であり、カードの発行管理や導入コストについて課題がありました。本実証実験では、既に広く利用されている交通系ICカードを用い、認証の仕組みに各種スマートフォンに導入が広がっているNFCリーダーの機能を利用することで、コンサート会場において電子チケットとして利用することを検証します。


実験概要


これまで、本コンサートでは、応募の当選者に紙の引換券を送付し、当日会場で座席を指定する入場券との交換を行ってきました。しかし、これまでの方法では、来場者が引換券を紛失したり、当日の入場窓口で引き換えに時間を要することがありました。また、イベント主催者は当選者の来場状況を定期的に確認する必要があり、リアルタイムでの来場状況を把握することが困難でした。これらの課題を解消するため、今回の実証実験では、以下の方法で実証を行い、利用者の利便性向上に対する実証を行います。

1.
モニター当選者は専用アプリをダウンロードし、事前にスマートフォンにて交通系ICカードを読み取り、センター側でチケット情報と紐付け登録を行います。

2.
コンサート当日に、モニター当選者は交通系ICカードにて入場窓口のタブレットで認証し、利用者は引換券を持参することなく入場することが可能となります。

3.
イベント主催者はリアルタイムに来場状況を確認します。


本実証実験において期待できる効果
利用者

引換券が不要となり、普段から利用しているICカードでの入場が可能

イベント主催者

引換券の郵送業務の簡便化と郵送コストの削減、リアルタイムで来場状況が把握可能



今回の交通系ICカードとスマートフォンやタブレットのNFCリーダーの機能を用いた新たな電子チケットの仕組みとして、ICカード登録のUI（ユーザーインターフェイス/利用者が操作をしたり情報をやりとりする際に触れる部分）やその手順、入場における対応時間など、課題・改善ポイントについて検証します。

今後について

今後は、本実証実験による改善に加え、年齢層・性別に合わせたプッシュ通知による販促機能、利用者へのアンケート・施設へのフィードバックなどによる情報活用、継続公演などの利用を想定したスタンプラリー機能など各種機能拡張を予定しており、より利便性の高いサービス提供を目指します。

また、本チケットレスサービスは、交通系ICカードと親和性が高く、かつ訪日外国人の利用増が期待される観点から、施設利用可能な周遊パス・共通入場券への適用を想定しています。これにより、博物館や美術館などコンサート以外の施設への展開や、クーポン割引券対応など機能拡張を行うことで、本サービスを利用する施設が位置する地域全体での施設集客力の向上および訪日外国人向けのサービス向上が期待されます。

上記について、NTTデータはさらなる実証実験を行い、商用サービス化を目指します。

2015年 8月14日
参照ＮＴＴデータニュース