【日本オラクル】Oracle Enterprise Manager 12c R5では何ができるようになったか

Oracle Enterprise Manager 12cがさらに進化し、Oracle Cloud Platformに対応

 開発/テスト環境や本番環境のスピーディかつ低コストでの調達を可能にするPaaS(Platform as a Service)として、オラクルは2015年「Oracle Cloud Platform」の本格提供を開始した。ここで提供される「Oracle Database Cloud Service」をはじめとする各サービスは、「Oracle Database」などのオンプレミス製品と同じアーキテクチャで提供される。そのため、企業はこれまで培ってきたデータ/アプリケーション資産やスキル、ノウハウを、パブリッククラウドの世界でもそのまま生かすことができる。また、パブリッククラウド上で築いたデータ/アプリケーションは、必要なときにいつでもオンプレミスに移行可能だ。このオンプレミスとパブリッククラウドをまたいだハイブリッドクラウド環境を実現していることが、Oracle Cloud Platformの大きな特徴である。

このハイブリッドクラウド環境の運用管理で中心的な役割を果たすのが、先ごろリリースされた管理ツールの最新版「Oracle Enterprise Manager 12c Release 5(以下、12c R5)」だ。同製品は、管理対象として新たにOracle Cloud Platformをサポート。Oracle Database Cloud Serviceの「EE High Performance Edition」以上を利用するユーザーは、「Management Packs」により、オンプレミス環境で動作するOracle Enterprise Manager 12c R5を使ってOracle Database Cloud Serviceを運用管理することが可能になった。

これによってユーザーが得られるメリットとして、日本オラクルの平井克人氏(クラウド・テクノロジー事業統括 クラウド・テクノロジー製品戦略統括本部 Database/EM/Securityプロダクトマーケティング部 担当シニアマネジャー)は「シングルコンソールでのオペレーション」「オンプレミス=クラウドで同じ機能を提供」「シンプルでセキュアなセットアップ」の三つを挙げる。以下、これらのメリットを詳しく見ていこう。

メリット1:シングルコンソールでのオペレーション(ハイブリッドクラウドの統合管理)

 一つ目の「シングルコンソールでのオペレーション」とは、オンプレミスのOracle DatabaseとOracle Database Cloud Serviceを、Oracle Enterprise Managerの一つの画面によって同時に運用管理できることを指す。

 「これまでOracle Enterprise Managerを使ってOracle Databaseを管理してきた企業は、同じ環境でOracle Database Cloud Serviceも管理することができます。オンプレミスとパブリッククラウドで管理手法やツールを使い分けたり、新たに何かを学んだりする必要はありません。画面を切り替えることすらせずに、オンプレミスと全く同じやり方でOracle Database Cloud Serviceを管理できるのです」(平井氏)

Oracle Databaseを他社のパブリッククラウドサービスで使う場合、通常はそのサービスに用意されたツールなどを使用して運用管理を行う。つまり、オンプレミスとは異なるツール/画面を使うことになり、その使い分けがデータベース管理者の負担となる。それに対して、Oracle Enterprise ManagerとOracle Database Cloud Serviceの組み合わせなら、全てを一つの画面で管理できるため、データベース管理者の負担を大きく減らせるわけである。

メリット2:オンプレミス/クラウドで同じ機能を提供

 二つ目のメリット「オンプレミス/クラウドで同じ機能を提供」は、オンプレミスのOracle DatabaseとOracle Database Cloud Serviceを、まったく同じ操作/機能によって運用管理できることを意味する。つまり、Oracle Enterprise Manager 12cによってOracle Databaseを管理してきたエンジニアは、これまで利用してきたツールや経験、ノウハウを、そのままパブリッククラウド管理でも生かせるということだ。

 このメリットは、特にEE High Performance Edition以上を利用した場合に大きな効果をもたらす。同エディションでは、Oracle Enterprise Managerのオプションとしてオンプレミスで提供されてきた次のような機能を、パブリッククラウド上でも利用することが可能となっている。

Oracle Diagnostics Pack:データベースアプリケーションの自動パフォーマンス診断ツール
Oracle Tuning Pack:SQLチューニングツール
Oracle Real Application Testing:データベーステストツール
Oracle Database Lifecycle Management Pack:データベースのコンプライアンスチェック/構成管理ツール

例えば、アプリケーションの開発/改修プロジェクトでOracle Real Application Testingを利用した場合、本番環境のデータベースワークロードをキャプチャーしてテスト環境で正確に再現できる。これにより、テストの精度を高めつつ、テストに要する時間を大幅に短縮することができる。このとき、Oracle Enterprise Manager 12c R5とOracle Database Cloud Service(EE High Performance以上)の組み合わせなら、テスト環境としてパブリッククラウドを使って、オンプレミスと同じ画面/操作でテスト作業が行えるのだ。

加えて、Oracle Database 12cのマルチテナント機能を使えば、本番環境の「プラガブルデータベース」をコピーしてテスト環境に配備したり、テストが完了したOracle Database Cloud Service上のプラガブルデータベースを本番環境にコピーしたりといった作業も、Oracle Enterprise Managerの画面上でわずかな操作によって行える。

 現在、Oracle Databaseを利用可能なクラウドサービスが各社から提供されているが、それらはStandard Editionしか提供していなかったり、Enterprise Editionが利用可能な場合でもオプション機能まではサポートしていなかったりするケースがほとんどだ。それに対して、オンプレミス製品と同じアーキテクチャで提供されるOracle Database Cloud Serviceならば、Oracle DatabaseとOracle Enterprise Managerに豊富に用意されたオプション機能まで、オンプレミスと同じ画面/操作でフルに活用できる。

メリット3:シンプルでセキュアなセットアップ(クラウド間の容易な接続)

 三つ目の「シンプルでセキュアなセットアップ」とは、Oracle Enterprise ManagerからOracle Database Cloud Serviceに接続するための設定が容易であることを指す。インターネットに接続されたゲートウエイサーバーに専用のエージェントをインストールすると、エージェントがそのサーバーからOracle Database Cloud ServiceにSSHで接続する。そのセッションを使ってOracle Enterprise ManagerがOracle Cloud Platformに接続するという具合だ。

 「これにより、パブリッククラウドに接続するために別途VPNサービスを利用するなど、手間やコストが掛かる設備を用意することなく、SSHを使って安全にOracle Database Cloud Serviceを利用することができます」(平井氏)

実際にOracle Enterprise Manager 12c R5でOracle Database Cloud Serviceに接続すると、オンプレミスとパブリッククラウドのデータベースをまったく同じように扱えることが分かる。例えば、オンプレミスのOracle Database 12c R5上で実行されているプラガブルデータベースのコンテキストメニューには、「Oracleデータベース」―「クローニング」の下に「Oracle Cloudへのクローン作成」という項目が表示される。このメニューを実行すると、選択したプラガブルデータベースがすぐさまOracle Database Cloud Service上にクローニングされる。

もちろん、Oracle Database Cloud Service上のデータベースについて、アクティブなセッションを確認したり、実行されたSQLを確認したりすることも可能だ。

平井氏は、「これまでOracle Enterprise Managerでオンプレミス環境の運用管理を行ってきたデータベース管理者は、まったく違和感なくOracle Database Cloud Serviceを運用管理対象に加えることができます。データベース管理者は、『オンプレミスと同じアーキテクチャで提供』されるOracle Database Cloud Serviceのメリットを、Oracle Enterprise Manager 12c R5を使うことによって最大化できるのです」と話す。

 なお、Oracle Enterprise Managerは、今後もOracle Database Cloud Serviceのサポート強化が計画されている。既に予定されているものとして、オンプレミス環境のデータベースのパブリッククラウドへのバックアップ(Oracle Data Guard)や、プライベートクラウド環境の構築/管理を支援する「Oracle Cloud Management Pack」のサポートなどが挙げられる。オンプレミスとパブリッククラウドの橋渡し役として、Oracle Enterprise Managerはますます重要な存在となりそうだ。

スナップクローン機能も強化され、Oracle Exadataへのクローニングが可能に

 Oracle Database Cloud Serviceへの対応に加えて、スナップクローン機能が強化されたことも、Oracle Enterprise Manager 12c R5の目玉の一つだ。

 スナップクローン機能とは、ストレージ製品に備わるクローニング機能をOracle Enterprise Managerから利用するというものだ。この機能は従来、「Sun ZFS Strorage Appliance」をはじめ、EMCやネットアップ、日立製作所、IBMといった主要なベンダーのストレージ製品に対応していたが、Oracle Enterprise Manager 12c R5では新たに「Oracle Exadata」をサポートした。他社ストレージ製品からのデータベースクローニングが可能になったことで、Oracle Exadataによる大規模なデータベース環境や開発/テスト環境の構築がさらに容易になったといえる。Oracle Exadataを利用する企業にとってはうれしい機能強化だろう。

以上、ここではOracle Database Cloud Service対応を中心にOracle Enterprise Manager 12c R5の新機能を紹介した。オンプレミスからプライベートクラウド、そしてパブリッククラウドにまで管理対象を広げたOracle Enterprise Managerは、Oracle Databaseを利用する企業にとって必須の運用管理プラットフォームになったといえる。Oracle Database Cloud Serviceを利用する企業は、ぜひ併せてOracle Enterprise Managerを導入し、オラクルならではのハイブリッドクラウドを最大限にご活用いただきたい。

2015年 10月22日
参照オラクルデータベースインサイダー

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