味の素は2012年2月28日、同社のシステム子会社である味の素システムテクノ(AJITEC)を野村総合研究所(NRI)との合弁事業に移行させることを発表した。同社はAJITECの発行済み株式のうち51%をNRIに譲渡。49%は引き続き保有する。AJITECは1990年の設立以来、味の素グループのシステム開発・運用を担ってきた。2011年度における売上高は約84億円。
株式譲渡後、AJITECはNRIシステムテクノに社名を変え、NRIの連結子会社となる。新会社の発足は4月1日。社長には、NRIの山田浩二常務執行役員が就任する。344人いるAJITECの社員や、採用内定者との雇用契約は継続する。NRIからの出向者数は未定。
味の素は、急速に進歩するIT技術を迅速に取り入れて事業競争力を向上させるには、外部の資源を活用するべきと判断。コンサルティングと開発機能を兼ね備えたNRIと組み、グループ内のIT基盤を強化することを決めた。
味の素、NRI、NRIシステムテクノの3社間では人材交流を積極的に推進する。NRIは、こうした人材交流によって食品業界のノウハウを獲得し、味の素の合意のもとで自社のソリューションに生かしていく構えだ。なお、NRIシステムテクノ自体は味の素グループのシステム化案件の受注を継続し、サービス外販は予定していない。
同日開催した記者会見において、NRIの沢田ミツル取締役専務執行役員は「これまで、ユーザー企業がシステム子会社をITサービス企業に譲渡するのはリストラ目的である場合が多かった」と指摘したうえで、「今回の合弁事業はそれらとは一線を画する」と強調。「新会社にはNRIと共通の教育・人事制度を導入。社員のモチベーションを維持できる仕組みを作っていく」とした。
一方、味の素の情報企画を管掌する五十嵐弘司取締役常務執行役員は「グループ全体の情報化投資は減らさない」と明言。今回の株式譲渡はコスト削減が狙いではないことを示唆した。味の素は、グループ全体で売上高の約1.4%を情報関連費用として計上している。
2012年 2月29日
参照IT Leaders
野村総合研究所(NRI)
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