野村総合研究所(NRI)コンサルティング事業本部ICT・メディア産業コンサルティング部主任コンサルタントの鈴木良介氏。昨年秋に発刊された『ビッグデータビジネスの時代』(翔泳社)の著者である同氏は、まさしくビッグデータ分野の第一人者である。
そんな鈴木氏に、ビッグデータ活用におけるユーザー企業にとっての利点と課題、そして実際に取り組む上でのポイントなどについて、著書のエッセンスも交えて語ってもらった。
まず、ビッグデータとは何かを明確にしておこう。鈴木氏は、「事業に役立つ知見を導出するための『高解像』『高頻度生成』『多様』なデータ」と定義している。いくつかのキーワードをもう少し紐解いてもらうと──。
「事業に役立つ知見」とは、「個別に、即時に、多面的な検討を踏まえた付加価値提供」を行いたいというニーズを満たす知見のことだ。例えば、販売促進活動の領域においては「パーソナライゼーション」や「リアルタイムマーケティング」といった言葉で表現される考え方が相当する。
そして、「個別に、即時に、多面的な検討を踏まえた付加価値提供」を行おうとすることを起点に考えた場合、ビッグデータは定義にある「高解像」「高頻度生成」「多様性」といった3つの特徴を持つという。この 3つの特徴についても少し説明すると──。
「高解像」では、従来、十把ひとからげに取り扱ってきた事象を、それを構成する個々の要素に分解して把握・対応することを可能とするデータであることが求められる。
「高頻度生成」については、たとえ取得・生成や処理の対象となる個々のデータのサイズが大きなものでないにしても、データが非常に高い頻度で生成されるとするならば、それは従来実現不可能であったようなリアルタイムでの施策実施を可能とする。
「多様性」では、定型的な数値データ、テキストデータにとどまらず、Webサービスへのユーザーからの書き込み、防犯カメラの映像、デジタルサイネージを閲覧する人の顔写真、位置データ、各種のセンサーからのデータなど、多種多様なデータを関連づけ活用することも求められる。
こう説明した上で、鈴木氏は次のように強調した。
「これらの特徴を持ったデータは、結果的にビッグ、つまり大きなサイズになる。ただし、決してテラバイトやペタバイトという議論ありきではない」
つまり、「ビッグ」というデータサイズに惑わされることなかれ、というのも大事なポイントのようだ。
2012年 3月14日
参照Itmedia
野村総合研究所(NRI)
日本の最大手シンクタンク、コンサルティングファーム、システムインテグレーターであり、金融業・流通業に強みがあり、日本郵政公社(現 日本郵政グループ)の郵政総合情報通信ネットワーク、簡易保険システムの構築など、公共分野も拡大している。コンサルティングサービスでは、リサーチ、経営コンサルティング、システムコンサルティング 等があり、ITソリューションサービスではシステム開発・パッケージソフトの製品販売、アウトソーシング・共同利用型・情報提供サービス、システム機器等の商品販売 等を手掛けている。
野村総合研究所(NRI)について
IT業界、コンサルティング業界の最新ニュースをお伝えします。最先端の業界で何がどう動いているのかをWatchすることで、広くビジネス界全体の今後の動きを展望することができるはずです。
おすすめ求人
業務プロセスコンサルタント:大手総合外資系コンサルティングファーム
もっとも知名度の高い大手総合外資系コンサルティングファームの一つ
SCM領域に対して、戦略の策定から業務改革やプロセスの再構築、組織変革、ITの導入・定着といったコンサルティングサービスを提供します。
ITコンサルタント:最大のSI会社を母体とするシンクタンクにてIT戦略策定
日本最大のSI会社を母体とするシンクタンク。戦略立案、新規事業戦略、IT戦略等のコンサルを中心に展開しています。
一般企業、金融機関、行政機関全般における、IT戦略、CIO支援に関連するコンサルティング業務
ムービンでは、大手には出来ない、お一人お一人に合わせた転職支援をご提供しております。あなたのキャリア形成を全力サポート致します。業界出身者だからこそ提供可能な支援があります。今すぐ転職を考えている方も、いつかはと考えている方も、ご自身では気づかれない可能性やキャリアプランを見つけるためにも弊社までご相談下さい。
株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア 〒105-0003 東京都港区西新橋1-13-1 DLXビルディング 6F
Copyright (c) movin CO .,Ltd. All rights reserved.
Copyright (c) movin CO .,Ltd. All rights reserved.