日本IBMは14日、IBMの予測分析ソフトウェア「IBM SPSS」において、統計解析に特化したソフトウェア製品の最新版「IBM SPSS Statistics(エスピーエスエス・スタティスティクス)22」を発表した。最新版では、より専門的な領域での分析を支援するシミュレーション機能の強化や、スマートデバイスを含む多様な端末での出力、参照、編集を可能にするレポート機能の拡張などを実現した。ライセンス価格は1ユーザー27万9405円から。
「IBM SPSS」は、企業や組織が関連する情報を幅広く集めて分析し、その結果を業務プロセスに組み込み意思決定に活用することを支援する、予測分析ソフトウェア製品群。
中でも、統計解析に特化した「IBM SPSS Statistics」は、度数分布表や相関分析などの一般的な統計分析メニューのほか、医療分野で利用される多変量分散分析や生存分析、マーケティングで必要となる顧客分析やアンケート分析用のメニューなど、30種類以上の分析や予測モデル構築などの機能を備えている。
また、これらの機能を高度な知識が無くてもビジネスソフト感覚でデータの抽出、表示、加工が可能な、容易な操作性を提供する。
今回新たに発表した最新版「IBM SPSS Statistics 22」は、統計解析への需要が高まっているマーケティング領域や医療領域など、専門性の高い分野での活用が期待される分析機能の強化を行った。
まず、入力が不確実な場合でもより精度の高い統計解析を可能にする、次々に乱数を発生させ、数千回から数万回の数値計算を行うことで近似解を求めるための、シミュレーション機能を強化している。
最新版より、分析対象となるデータ形式に、新たに文字列が追加された。たとえば、マーケティングで活用したいアンケートの結果などで分析のために数値に置き換えていた性別などの文字列情報をそのまま扱うことができるようになり、これまで以上に幅広いデータを活用した迅速な分析が可能になるという。
そして、医療分野での臨床実験値の検証への活用など専門的な領域でのニーズが高い、対象となる個々のデータを想定する母集団に近似するよう補正する「傾向スコア(Propensity Score)」への対応を強化している。
非線形回帰分析に特化したより高度な分析機能を提供するソフトウェア製品「IBM SPSS Regresion(エスピーエスエス・レグレッション)」と連携して行う傾向スコアの分析結果レポートの、「IBM SPSS Statistics」のメニューからの編集、加工が可能になる。
また、「IBM SPSS Statistics 22」では、統計解析結果を表示するレポートの形式に、新たにHTML5に準拠したWebレポートを追加した。これにより、専用クライアントがなくても、汎用Webブラウザ経由での参照と、レポートの色調やレイアウトに加えデータテーブルの編集が可能になる。また、Webレポート形式で出力したファイルは、iOSおよびAndroid OSのスマートフォンならびにタブレットでも、汎用ブラウザからのWebレポートの参照や編集が可能になる。場所や端末を選ばずに統計解析結果を確認、共有することで、より迅速な意思決定を支援するという。
さらに、分析対象データの変換をデータベース上で実行できる、「SQLプッシュバック」機能を実装した。既存のデータを「IBM SPSS Statistics」向けに変換し移行をする必要がなくなることで、大規模データの処理速度の向上や、ITコストの最適化を見込めるという。
ライセンスは、PCのみで稼働が可能のクライアント版と大量データ処理向けのサーバ版を用意。使用料金は、一般向けが27万9405円(税込、1ユーザーあたり、初年度保守料金を含む)から、教育機関向けは9万9750円(税込、1ユーザーあたり)から。IBMおよびIBMパートナー経由で提供する。
2013年 8月14日
参照ソフトバンク ビジネス+IT
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日本IBMは外資系の100%子会社で、創立は戦前の1937年、多数の日本人従業員を抱え、国内企業との合弁を含む多数の関連会社を展開している。現在ではIBMは世界レベルでもサービス事業の比率が売上の6割となったが、そのベースとなった。SI(システムインテグレーション)事業は、日本IBMが先行していた分野とされる。コンサルティングサービスについては、豊富な実績を基盤に、世界のIBMグループと密接な連携をとりグローバルベースでの連携し、分断されたサービスではなく、ビジネスコンサルティングからシステム構築、業務アウトソーシングまで一貫したサービスをグループとして提供している。
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