ユニシス、x86メインフレームの性能をCMOS機並みに向上

　日本ユニシスは2014年10月8日、メインフレーム「Unisys ClearPath Server」の一部モデルの後継として、ミッドレンジモデル「CS6300L」とエントリーモデル「CS4300L」を発表した（写真）。いずれもCPUにはIntel Xeonを搭載する。従来モデルと比べたCPU性能は、CS6300Lで約9％、CS4300Lで約57％向上した。これにより、CS6300の処理性能はCMOSプロセッサを搭載したハイエンドモデルと同等になったとしている。

　同社のメインフレームには、OSとして「OS2200」を搭載した三つのモデルと、「MCP」（Master Control Program）を搭載した三つのモデルがある。いずれも、ハイエンドモデルは独自のCMOSプロセッサを搭載しており、ミッドレンジモデルとエントリーモデルはx86系のIntel Xeonを搭載している。今回、OSとしてMCPが動作する3モデルのうち、x86系CPUを搭載したミッドレンジ/エントリーの2モデルについて、CPU性能を高めた後継機を用意した格好である。いずれも、8コアのXeonから10コアのXeonへとCPU性能を高めている。

　新モデルのCS6300Lは、従来モデル「CS6200L」と比べて、CPU単体性能を約9％、単一システム性能を約14％向上させた。これにより、CMOSプロセッサを搭載したハイエンドモデル「CS800L」と比べて、プロセッサ当たりの性能が同等になったとしている。一方、もう一つの新モデルであるCS4300Lは、従来モデル「CS4200L」と比べて、CPU単体性能を約57％向上させた。

　なお、Unisys ClearPath Serverは、CMOSプロセッサ搭載モデルとx86系CPU搭載モデルの間に互換性がある。ミッドレンジモデルのCS6300Lの場合、x86系CPUと専用ファームウエアの組み合わせによって、CMOS用に構築したアプリケーションを、リコンパイルすることなくそのまま動作させることができる。

　ライセンスは、固定の性能で提供する「固定性能モデル」と、最大性能を提供しつつプロセッサ使用量を計測して課金する「従量制モデル」の2形態を用意した。固定性能モデルはさらに、アップグレードによって性能を向上させる通常の契約のほかに、必要に応じて一時的にCPU性能を向上させるキャパシティオンデマンド（CoD）の契約を選べる。提供可能な性能の拡張性は、CS6300Lが最大96倍（1215 RPM〜11万6640 RPM）、CS4300Lが最大44倍（1215 RPM〜5万3460 RPM）である。

　最小構成時の価格（税別）は、ハードウエア/ソフトウエアと保守料金を含めて、CS6300Lが月額592万円、CS4300Lが月額539万円。いずれも、本体構成を2重化したHA（高可用性）構成で提供する。

2014年 10月8日
参照ITpro

日本オラクル

1977年、Oracleはデータベース管理システムソフトで起業し現在では業務アプリケーション市場で積極的なM＆A（合併・買収）を展開しながらアプリケーション・サーバ、そしてミドルウェアへと徐々にラインナップを拡充しながらレイヤを上り、顧客企業が必要とするIT導入を全面的に支える随一の企業となっている。

日本オラクルについて