アビームが南米のITサービス企業と提携、日系企業の支援を強化

アビームコンサルティングは2015年1月28日、アルゼンチンのITサービス企業「グルッポ アッサ」と業務提携したと発表した。グルッポ アッサの知見や人的資源を活用することで、中南米地域に進出する日系企業に対して、システム構築、保守・運用サービスを強化する。

　グルッポ アッサは、中南米を中心に米国、欧州などに拠点を持つITサービス会社。約1400人の技術者が所属しており、製造、小売、医療、金融機関といった顧客を持つ。

　「中南米地域には、複雑な税制など独特の制度がある。中南米の有力ITサービス企業であるグルッポ アッサとの提携で、それらの要件をクリアし、高品質のサービスを提供できるようになる」（アビームコンサルティングの赤石朗執行役員プリンシパル）。

　また、アビームにとっては、時差にとらわれないグローバル開発・サポートが可能になるという。これまで、同社のグローバル開発・サポートの拠点は中国とマレーシアだった。今回の協業で「米国のタイムゾーンをカバーできるようになり、よりスピーディーな開発・サポートが可能になった」（赤石プリンシパル）。

　逆にグルッポ アッサは、アジア地域に進出したい中南米企業の支援を強化する。グルッポ アッサだけでは実現しにくかった、アジア地域でのシステム構築などをアビームに任せる。このほか、両社のノウハウを組み合わせた、新たなソリューションの開発も目指す。

　アビームはこれまでも、ブラジルに拠点を設置したり、ブラジルの経営コンサルティング会社「ベクターコンサルティング」と提携したりするなど、中南米地域における事業を進めてきた。「ベクターコンサルティングは主に上流工程を担当する企業。今回提携したグルッポ アッサは開発や保守運用に強いので、補完関係になる」（赤石プリンシパル）。

2015年 1月28日
参照Itpro

アビームコンサルティング

外資系コンサルティングファームとは異なり、意思決定は全て日本で行い、日本特有の文化・慣習を熟知したコンサルティングファームとして、多くの日本企業の経営改革や海外進出をサポート。特にアジア圏におけるグローバル戦略において、幅広い実績を挙げている。もともとはデロイトトーマツコンサルティングが、2003年にデロイトコンサルティング及び監査法人トーマツより分離し、アジアを基点として独立した。

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