【PwC】欧州銀が15年に不良債権13兆円を処理へ、危機後最高−ＰｗＣ

欧州の銀行は今年、経費削減とバランスシートの再編を目指し、1000億ユーロ（約13兆円）相当の不良債権を整理する見通しだ。プライスウォーターハウスクーパース（ＰｗＣ）がリポートで指摘した。
ＰｗＣによると、銀行がビジネス戦略に適合しなくなったとして整理する不良債権は昨年の910億ユーロを上回り、年間では欧州の銀行が金融危機後に経営合理化に着手して以来最大となる見通し。ＰｗＣが調査した60余りのヘッジファンドや銀行、プライベートエクイティ（ＰＥ）会社の約６割がこう回答した。
銀行による貸出債権の整理が2010年以降毎年増加しているのは、欧州中央銀行（ＥＣＢ）による審査や監督当局からのバランスシート健全化圧力を受けて金融機関がリストラや事業規模縮小に乗り出していることが背景にある。ローン・スター・ファンズやアポロ・グローバル・マネジメント、オークツリー・キャピタル・グループといったディストレスト資産に投資する米投資会社にとっては買収できる資産の供給増加につながっている。
ＰｗＣのロンドン在勤パートナー、リチャード・トンプソン氏は「欧州銀行セクターが前代未聞かつ必須のリストラを続ける中で、銀行資産の買収への投資家の関心は依然として非常に強い」と指摘。「資産買収を目指す多数の投資家グループの間でかなりの競争があり、その結果、市場では価格の上昇が見られ、銀行にとって売却する魅力が大きく高まった」との見方を示した。

2015年 3月24日
参照Bloomberg.cojp

プライスウォーターハウスクーパース

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