NTTデータ・三井住友銀行など、経産省委託でタイのスマートコミュニティー調査

NTTデータ、三井住友銀行、伊藤忠商事、東芝、日本総合研究所の5社は、経済産業省の委託事業でタイのスマートコミュニティー（環境配慮型都市）調査を実施する。タイの工業団地開発大手、アマタが計画する工業団地を対象に、スマートコミュニティーを実現するための機能などを検討する。調査は日本総研が代表幹事となり、2013年3月末まで行う。

調査するのは、アマタが開発を進める「アマタ・サイエンス・シティー（ASC）」と呼ぶ高度産業集積型都市で、タイ政府も次世代型工業団地の先導的なプロジェクトになることを期待しているという。5社は、都市の付加価値を高めることも含め、複合的な不動産開発の手法を合わせ、スマートコミュニティーの具体的なビジネスモデルを開発する。日本総研が全体を取りまとめる。

NTTデータはタイの重点課題の洪水対策に向けた防災システムや高度な情報通信機能、東芝はエネルギーマネジメントを中心に交通・水などのインフラとの統合、伊藤忠商事は進出企業のニーズに合った事業計画を検討し、三井住友銀行は金融面を担当する。ASCは、第1段階で約3km2の開発を予定し、2012年12月をめどに環境影響評価を終え、2013年4月に着工する。全体の整備完了は2017年3月を計画している。

タイは、東南アジア各国に進出する世界的企業の地域拠点として整備が進む一方、環境汚染や洪水被害が起き、環境への配慮やリスク管理機能を強化したインフラ整備が求められている。そのためASCは、最新の基盤インフラを保有するスマートコミュニティーを整備する。5社はこの調査で得られる経験を基に、今後、東南アジアで計画される都市機能整備プロジェクトへの参画につなげる。

2012年 3月19日
参照日経BP

NTTデータ

データ通信やシステム構築事業を行っている日本のシステムインテグレータ。情報サービス事業では業界最大手であり、2007年3月期決算において、国内SI事業者としては初の売上高1兆円を突破している。グローバル展開にも視野にいれ、公共分野を始めとする国内市場の成長鈍化に対し、海外ITサービス企業へのM&Aを基本とした成長戦略を軸に据えている。国内においてもシステム開発などSIから脱却し、ITソリューションの拡充とグループ会社を横断したサービス提供を経営目標としている。

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