上海の不動産への需要は依然高い―アジアのトップは東京

低迷する賃貸料、バブル気味の価格、そして新オフィスの洪水的な供給見通しにもかかわらず、上海は依然として機関投資家にとってアジア不動産市場でトップクラスの投資先である。

 プライスウォーターハウスクーパース(PwC)と国際的な不動産研究機関アーバン・ランド・インスティチュート(ULI)の共同リポート「不動産の新しい動向 アジア太平洋2014年」によると、上海はアジア太平洋23都市中で不動産投資見通しの観点で第2位に付けた。上海はこれで4年連続の2位。首位は安倍晋三首相の経済改革に支援された東京だった。昨年首位だったジャカルタは今年は3位に転落した。

 同リポートは103の企業・機関の不動産専門家の見解をインタビュー調査したもので、「上海はアジアの投資家にとってエバーグリーン(常に新鮮で関心を持たれる投資先)だ」と述べ、「多くの国際的な不動産投資家や、中国本土で活動している多くの外国企業にとって、上海がいわば中国なのだ」としている。

中国では、アジア全体と同じように、同一の物件をめぐる投資家の争いによる激しい競争が不動産価格を押し上げている。同リポートによれば、インタビューを受けた機関投資家は、この結果、マージン(利益率)の縮小に対処しなければならず、上海での2013年の商業用不動産の経費を差し引いた実質利回りはわずか2-3%と、06年の6-7%を大幅に下回っていると指摘している。規制環境がますます厳しく、税制も不透明になっていることが背景だという。

 これに対し、東京のプライムオフィス(一等地オフィス)の利回りは4%近くに達している、と不動産コンサルタントのCBREリサーチは指摘している。

 しかし中国の金融ハブである上海は依然として、商業用・住宅用のあらゆるタイプの不動産投資家の資金を磁石のように引きつけているという。

 同リポートは、ある投資担当者の「上海は他の主要金融センターと比較して、構造的にオフィスが非常に不足している」という声を引用している。この担当者は上海中心部の商業地区だけでなく、上海周辺地域でも立地条件の良い資産は今後も順調に推移するだろう、と述べたという。

 その上で、投資はたとえばHongqiao(虹橋)など空港や高速鉄道ハブに近い上海郊外区域に向かいつつあるとしている。これは市内交通の改善と上海中心部の物件価格の異常な高騰が一因になっているという。

 同リポートは「上海は新たに参入したファンドに安心感を与えている。そうしたファンドは、中国投資を委託されているものの、未知の領域には深く投資したくないかもしれないファンドだ」と述べている。

不動産コンサルタント会社ジョーンズ・ラング・ラサールのデータによると、上海のオフィス取引総額は今年1-9月間で152億人民元(約25億ドル、約2600億円)。12年は通年で167億人民元だった。しかし今年第4四半期には「幾つかの重要な取引」があり、今年全体の取引規模は約300億人民元に達しそうだという。例えば香港の富豪、李嘉誠氏傘下の和記黄埔(ハチソンワンポア)と長江実業(チョンコン)は10月、上海の陸家嘴金融地区に建設中のオフィスビル、オリエンタル・フィナンシャル・センターを12億ドル近くで売却した。

 不動産開発業者や投資家は長年、上海と北京の不動産市場と中国の他の都市の不動産市場を峻別してきた。上海と北京には投資適格クラスのビルがはるかに多いためだ。

 投資家は、上海や北京の次のクラスの中国都市でも正しい投資先を見つければ、より高いリターンが得られるとしながらも、こうした諸都市では深刻な過剰供給問題があると指摘している。

 例えば商業不動産開発業者Soho Chinaは、上海と北京の不動産にしか投資しないと述べている。北京は今回のリポートの番付で8位だった。インタビューに応じた不動産業者は、本社を北京に建設したいと考えている国営企業からの需要が北京のオフィス市場を支えていると述べている。

 一方、中国南部の広州(広東省)は6位。これは、オフィス市場過剰よりもむしろ住宅価格の高騰を反映している、と同リポートは述べている。


 アジアの不動産投資展望の番付ベストテン(*)は以下の通り。

 (1)東京

 (2)上海

 (3)ジャカルタ

 (4)マニラ

 (5)シドニー

 (6)広州

 (7)シンガポール

 (8)北京

 (9)大阪

 (10)深?

 出所:「不動産市況の新しい動向:アジア太平洋2014年」

2013年 12月24日
参照ウォール・ストリート・ジャーナル日本版

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