組織も個人も「選択」の時が来る

元ソニーのCIO(最高情報責任者)で、現在ガートナー ジャパンのエグゼクティブパートナーを務める長谷島眞時氏は、システム部門が“機能の拡張期”を終えて「第3フェーズ」に入ったら、「どの道を進むか」を、組織も個人も一度立ち止まって真剣に考え、選択しなければならなくなると強調する。


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 今回から、システム部門の成長の最終段階である「第3フェーズ」に話題を移す。2013年7月(Part1)と11月(Part2)に掲載した特集では「マイナスをゼロに戻す」「(システム部門の)機能を拡張する」という第1、第2フェーズについて、4回ずつ述べてきた。

 現在、日本企業において、システム部門の多くはおそらく、第1、第2フェーズのいずれかにあると思われる。その意味ではここから先の話は未来の内容になるかもしれない。ただし、遠い先の話ではないので、一緒に考えてほしい。

 システム部門がその機能を拡大し、社内で役割を広げていければ、そこで働く人たちの仕事の幅は当然広がる。ここまでは迷うことなく、突き進むことができるだろう。ところがそこから先は事情が異なり、「非連続」な世界がシステム部門の人たちを待ち受けている。

 非連続な世界とは何か。ビジネスを回していく事業部門とシステム部門の境目がなくなり、何事もビジネスそのものにITが組み込まれて企画・運営されていく。一方で、クラウドコンピューティングやアウトソーシングの進化により、企業は蛇口をひねれば水が出るがごとく、必要なサービスを外部から安いコストで自由に購入できるようになる。

 つまり、第3フェーズまで来ると、そもそも仕事の「担い手」は従来のシステム部門の人たちではなくなるかもしれない。少なくとも、そこで求められる業務知識やスキルは、今までとは大きく変わってくるだろう。また、外からサービスを買ってくるのが常識になれば、システムの開発や運用といった、従来型のシステム部門の仕事はどんどん消えていく。

 ここに至り、システム部門では、組織もそこに属する社員個人も「大きな選択の時」を迎える。非連続な世界に身を置き、そこで生きると決心するのであれば、何が何でもやり抜く覚悟を決めて、自分に足りない知識やスキルの修得にまい進しなければいけない。
進むべき道は自分で決める
 一方で、自分の強みを真剣に見つめ直した時、例えばシステムやサービスを提供する側に回って、これまで蓄積してきたITの経験や能力をフルに発揮したいという考えも出てくるだろう。第3フェーズに突入する前に、組織も個人も一度は立ち止まって、自分の「これからの幸せ」と進むべき道を改めて考える必要が出てくる。

 厳しく聞こえるかもしれないが、第3フェーズまで来たら、いつまでも会社が何でも決めてくれると思っていては駄目だ。確かに第1、第2フェーズまでは、会社が対処すべき問題の方がはるかに多かった。マイナスをゼロに戻すのも、システム部門の機能を拡張するのも、マネジメント側に大きな責任がある。しかしここを越えたら、その先は会社任せにはできない。社員個人の問題になる。

 この特集のテーマである「幸せ」は本来、極めて主観的なものだ。人それぞれ価値観が違うのだから、幸せのストーリーも異なっていて当然である。第3フェーズはこれまでの仕事の延長線上にあるとは限らない。非連続とはそういう意味でもある。向かう先にその人の幸せが待っているとは言い切れない。期待される役割と自分が望む仕事や生活にミスマッチが起こる可能性だって十分にある。
確実に言えるのは「誰もが変われる」とは限らないということだろう。変われない人や変わりたくない人もいるのが現実である。そのため選択の時が来たら、主体性を持って「今いる場所にとどまる」という判断があってもいい。私はそれを否定しない。その人の生き方は本人にしか決められない。

 先に進むと決めた人は努力を惜しまず、自分を大きく変えていかなければならない。どちらにしても「受け身」のままでは、幸せはつかめない。

 何をすべきかは自分で決める。自分で考え、自分で意思決定する自己責任の世界に突入する。

若者に伝えたい三つのこと
 私はソニー時代、第3フェーズを見据えて、特に新入社員には毎年、“三つの主体性”の重要性について話してきた。「心身ともに健康であること」「自分のマーケットバリューを意識すること」「会社に育ててもらおうとは思わないこと」である。

 心身の健康は、自分自身でしかマネージできないことがたくさんある。だから自己責任で管理してくれと、最初に伝えた。次いで自分のマーケットバリューについて、常に意識してほしいと伝えた。幸い、ITの世界は人の市場価値を測りやすい。最後に「自ら育つ」という意識を持つ。会社は人が育つ場を提供する努力はするが、結局は本人次第である。

 こうした考えは、どれも特別なことではない。むしろグローバルスタンダードである。私が言いたいのは「人として自立してほしい」ということ。遠からずやって来る、第3フェーズを念頭に置いてのメッセージだ。

 IS、be ambitious.(システム部門よ、大志を抱け)。


2014年 3月21日
参照Itpro

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